これからの人生を豊かに生活するために・・・
生前整理なんてまだ早い、今やらなくても大丈夫と思っていませんか?
生前整理は、元気なうちにやっておくのが大切です。高齢になってから、「あれを片付けておけばよかった」、「財産を調べておけばよかった」と、思っても体力がついてきません。老いる前の生前整理は「老前整理」と呼ばれます。事故や病気によって命を落とす可能性は誰にもあることですので、亡くなった後のことを考えて身の回りを整えておくことに早すぎることはないといえるでしょう。
生前整理を行う大きな目的は、亡くなった後の家族の負担を減らすためです。何の準備もなく亡くなった方の遺品を整理することは、想像以上に大変なことです。最近は、独り暮らしの高齢者が増加し、生前の膨大な遺品の山を片付けるのは肉体的にも精神的にも負担が大きいといいます。たとえ独り暮らしでなくても、残された家族にこうした負担をかけないため、物を減らしたり、亡くなった後の物の行先を決めておいたりすることは大切なのです。生前整理は、家族だけでなく自分自身のためにもなります。なぜなら、生前整理は自分の人生を棚卸して、人生を身軽にするためでもあるからです。物だけでなく、人間関係やお金、時間などの問題を整理して、本当に必要なものだけで暮らすことができれば、これからの人生をより良く生きることができるはずです。若い世代にも生前整理が広まっているのは、こうした理由もあると考えられます。
日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで亡くなる時代です。また、2025年頃には、高齢者の5人に1人が認知症患者だというデータもあります突然入院しなくてはいけなくなったり、体力が衰えたり、認知症になるなどして介護施設に入居することになったとき、整理をしておくことで、本人の精神的負担も家族への負担も軽くなります。また、あらかじめ対策をしておくことで、突然の入院にも慌てずに済みます。時間的にも体力的にも余裕があるうちに、亡くなった後のことを考えて行うのが生前整理です。
生前整理は思い立ったら始める
持ちものの整理は判断力と体力・時間が必要です。ですから、「生前整理をしてみたい」と思ったら、すぐに始めてみましょう。若い頃から持ちものを整理する習慣をつければ、改めて生前整理を行う必要もなくなります。引っ越し(施設への入居を含む)の際や定年退職をきっかけに行うのもいいでしょう。1日で全部終わらせる必要はありません。自分のペースで行っていけばいいのです。
専門家に依頼する場合
生前整理を専門家に依頼することによるメリットは「時間と労力を大幅に削減できる」ことです。介護施設に入居しようとするような高齢者が生前整理として家にある荷物を整理しようと思ったらかなりの労力が必要になり、別のところに住んでいる家族には、時間がなかったりします。また、冷蔵庫や洗濯機といった大型の家電やテーブル、タンスといった大きな家具は身内だけで処理しようと思ってもなかなか難しいです。生前整理の業者はそういった大きな荷物も処理してくれるので、高齢者の方が生前整理をしたいといった場合に力になってくれます。業者に依頼する場合は、いい業者かどうか見分ける必要があります。見積もりより高い金額を請求された、自分にとって大事なものを乱暴に扱われた、などのトラブルが増えているからです。業者選びには注意してください。